知っておきたい、月経前症候群のこと。
生理が始まる3日~10日前頃から、理由もなくイライラしてしまったり、情緒不安定になったり、腹痛や頭痛、眠気などのさまざまな不快症状に悩む女性は多いもの。
これらの症状は月経が始まると消えてしまうことから、月経前症候群(PMS=プレ・メンストラル・シンドローム)と呼ばれています。
しかし、PMSの自覚症状はあってもその正体については意外と知られていないのが現状。PMSは体の不調だけでなく精神面の不調も多いので、PMSのことをもっとよく知ったうえで上手に付き合っていこくとが大切です。
PMSの症状は人によってもその時によってもさまざまで、症状の種類は全部で200種類以上もあります。代表的な症状は以下となります。
- [精神的なPMS症状]
- ・イライラする・憂鬱になる・感情的になる・落ち着かない・ぼーっとしてしまう・情緒不安定になる・身近な人にやつあたりする・集中力がなくなる・無気力になる
- [身体的なPMS症状]
- ・腹痛・頭痛・腰痛・胸の張り、痛み・肌あれ・むくみ・のぼせ・貧血・下腹部の張り・眠気・不眠・体重増加・疲労感
月経前症候群は、女性ホルモンが関係
月経前症候群に悩む女性は多いものの、その原因は、はっきりと解明されていません。
月経が始まる14日前頃に排卵が起きますが、排卵後に分泌される2つの女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の影響により引き起こされているのではないか、と考えられています。
2つの女性ホルモンは体の中でさまざまな現象を誘発するため、人によってもその時によっても症状が細かく異なってあらわれてきます。
上手な付き合い方
月経前症候群は月経のある女性には誰もが避けられない問題。病気と違い、ホルモンバランスによって引き起こされる症状なので、あまり不安に感じないことが大事ですが、ライフスタイルを改善することがいちばん効果的な対処法です。
ライフスタイルが乱れていると免疫力を低下させてしまい、月経前症候群の症状が悪化してしまうこともあります。ライフスタイルの改善とは、具体的にどんなことに気をつけたらよいかをまとめてみました。
- ●栄養バランスのとれた食生活
- 食事の摂り方が不規則だったり、栄養が偏っていたりすると、むくみ、肌荒れ、体重増加などの原因となります。栄養バランスのとれた食事でビタミン、ミネラルをしっかり摂るようにしましょう。
- ●アルコール、カフェイン、塩分は控えて
- お酒やカフェインはイライラや緊張感を高める原因になり、月経前症候群の症状を悪化させる恐れがあります。塩分の高いスナック菓子や、脂肪や糖分の高いものもできるだけ控えましょう。
- ●タバコはNG
- 喫煙は血行を悪くし、ホルモンのバランスを乱してしまいます。他人の喫煙の煙による自動喫煙も、同じく影響を受けますので、喫煙者の煙のそばに行くのは絶対に避けましょう。
- ●適度な有酸素運動がおすすめ
- 体を動かすことは血行もよくなり、月経前症候群の症状をやわらげる効果が期待できます。リリフレッシュもできてストレス解消にも役立ちますので、ウォーキングや軽いジョギングなど、無理のない程度に体を動かしましょう。
月経前症候群の症状は人それぞれなので、自分の体調は自分でしっかり管理し、どうしても不調なときは医療機関で相談してみることも大切です。